父方の祖母は7人きょうだいの5番目で、すぐ上の3人は産まれてすぐに亡くなってしまったらしい。
いま健在なのは祖母を含めた下のきょうだいたち3人。先日、その全員+家族と松山で会う機会があった。祖母の弟の息子のお嫁さん、とは初対面だった。
祖母は「気がつけばわたしがいちばん年上になってしまったから、誰もわたしより先に死んだらあかん」と笑いながら言っていた。
もっともだと思った。

ちなみに祖母の母親にあたる、私のひいおばあちゃんは100歳を超えるまで生きた。小さい頃に遊んでもらった記憶もある。7人の子供を産んで、100年以上生きた人の、わたしは子孫だ。ちょっと気が遠くなった。

こないだ集まって知ったことは、みんな歌が好きで、初めて聞いたけれどひいおばあちゃんも100歳ごろまでよく歌っていた、というのだ。(吟ずる、というほうが近いという話だったけれど。)

昼からの宴会が盛り上がってきた頃、おもむろにおじさん(祖母の弟)がカラオケのセッティングを始め、自ら「千の風になって」をびっくりするぐらい良い声で朗々と歌い上げ、「はい、じゃ、つぎ、誰々」とマイクを回し始めた。
わたしは母からの「やきそばパン歌って」コールを受け流しつつ宇多田ヒカルのむずかしい歌を歌い、その後は父の尾崎豊、夫と従兄弟のゴールデンボンバー、などを笑いながら聞いていた。おばの番で「冬ソナが歌えない」というちょっと前の話題をリアルに辿ってしまったりもした。

歌は歌ってるの、とおじさんに聞かれ、はい、たまーに!と答える。たまーにでも、ずっと歌ってますよ、血は争えないですよと、思った。


【まだ血液が止まってないですからね赤いパプリカのハートマーク】