「そらをみてますないてます」(椎名誠)読み終える。

長いんだけど、一気に読んでしまった。私小説だった。
図書館で単行本を借りてくると、帯の売り文句も、文庫の裏によくあるあらすじも頭に入れずに読み始められるので、それがとてもいい。今回は刊行された年だけ確認して読み始め、読んでいるとわくわくして、それが正解だった。
さいきんよくあるのだけれど本に出てくる東京の地名が、前住んでたり今通ってたりだいたい景色を克明に思い浮かべられる場所ばかりでちょっとのけぞってしまった。なんなら歩いて見に行ける場所も出てきた。著者が育った幕張ぐらいまでは構えていられるんだけど、想定外。しかし同じ景色を見ていたことがわかるのは嬉しい。外国はもちろん行ったことのない場所ばかりなんだけれど、とにかく生身で経験してきた人しか書けないことがたくさん書いており、そういうのはやっぱりいいな。読書の醍醐味かもしれない。

出てくる女性が、また、「出た!!!」という感じなんだけど、もしかしてあの彼の小説に共通する女性のイメージ、モデルがいたのか・・・?
と、今回はじめて思った。

この著者コメントはネタバレしていないので興味のある方は。表紙だけでも。文庫の裏とかアマゾンの宣伝は、個人的には先に見ないことをおすすめします。
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