【歯が欠けたのですぐそこで埋めてきた8時に閉まるコンビニエンス】

太陽がもったいない/山崎ナオコーラ 読み終えた。
このひとの文章好きだな。
引っ越す前のこの一節。
「私は毎日、景色にさようならを言っている。」
わたしが最後にひとりで住んだ部屋から見えた景色への執着を、思い出した。あそこから見える景色はたしかに全部、わたしのものだった。って言って、いいんだ。
見るひとが見れば、無機質で殺風景な、たいしたことない東京の景色なのかもしれない。
でも、あの中学校の屋上で突然始まるダブルダッチ(なわとび)とか、生徒が育てているのであろう朝顔プランターが整列している風景がいまでも頭から離れない。
そういうものを標本にしたかったのかもしれない。
一回だけあの屋上に雪がすごくきれいに積もっていたことがあり、写真を撮らなかったことを後悔した。
雪どけの晴れた日に…という歌詞は、つくった。から、それで良かったような気もする。